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ガンジーセーターとは⑤

投稿日:2019年8月30日 カテゴリー:【ニット】


少女の頃からセーターを編んでいた

委託販売業者に渡すための編み物がお金を得る為だったとすれば、地元の男達の為に編んだガンジーは、女達や少女達の愛情の賜物(たまもの)であるからこそ、誇りを持って編み上げ、表編みと裏編みというたった2つの簡単な網目から、並外れた多様性を持つ模様を生み出しました。縁かがりの上に、着る人のイニシャルを編む人もいました。時には名前全部、乗っている船の名前も編み込まれました。男達は誰もが日曜日の教会に来て行くためのガンジー編みの晴れ着を持っていましたし、コーンウォルでは、若い花嫁が未来の花婿のために手の込んだ模様で編む「結婚式のシャツ」と呼ばれるガンジーがあります。
多くの工芸同様に、工業化の襲来が、漁師のガンジー編みの衰退を招き、はるかに価格の安い機械編みのセーターの人気を高めてしまいました。1930年代までには、技術もパターンもいち早く消えてしまい、興味を持った研究者達が絶滅を防ごうと、模様や古い写真や衣類の収集を開始するまで、残っていたものはほんの僅かです。おそらくアウターヘブリディーズ諸島のエリスキー島の編み手達の伝統的なパターンのガンジーが、150年前の沿岸の多くの町や村とと同じように、地域や経済や社会生活に、今でも重要性を持っている最後の女性グループのひとつだと言えます。